亜鉛がメンタルヘルスに与える影響について、信頼性の高いメタ分析が発表されています。「最近メンタルが落ち込みがち」「メンタルと亜鉛の関係について詳しく知りたい」こういった疑問にお答えします。
メンタルが落ち込みがちな人は亜鉛のメンタルに及ぼす影響をしっかりと理解して、亜鉛を活用して現状打破しましょう。
亜鉛がメンタルに与える効果
もともと、体内の亜鉛濃度が低い人が、メンタルの問題やそれに付随する身体的な不調(皮膚トラブルや感染症など)と関係があることが分かっていまして、亜鉛サプリメントの有効性が指摘されてきました。
亜鉛とメンタルに関する研究
今回のレビューでは、13件の観察研究と7件のランダム化比較試験(RCT)をもとに「亜鉛サプリメントがメンタルヘルスにどのような影響を与えるか」を調査してくれています。
具体的には、観察研究のうち横断研究では27,296名、コホート研究では15,852名、RCTでは319名が対象となり、期間は2~12週間です。
かなり大規模で信頼性は高そうです。
まず、全体的な結果として以下の点が挙げられます。
- 7つのRCTを統合したメタ分析の結果、亜鉛サプリはうつ症状の軽減と関連が見られた。また、抗うつ薬を使っていないうつ病患者に対しても、うつスコアの低下が確認された。
- 4つのコホート研究のデータによると、亜鉛の摂取量が多いほどうつ病リスクが約28%低下することが示されている。
- 9つの横断研究では、血中亜鉛濃度が高いほど、うつ病のリスクが逆相関していることがわかった。
- 亜鉛のサプリメントは、特に軽度から中等度のうつ病患者において最も効果的であることが確認された。
このように、亜鉛不足がメンタルヘルスに悪影響を与えることが分かっていまして、サプリメントで亜鉛を補うことで改善が期待できる可能性があるわけです。
逆に亜鉛をしっかりと飲んでいる人々では鬱病リスクが大幅に低下していることがわかりました。亜鉛の摂取量が多い人はそうでない人に比べて、うつ病リスクが28%も低いことが確認されているので、あらためて亜鉛の重要性を認識させられますよね。
別の亜鉛とメンタルの研究でも
亜鉛とメンタルの関係については、2013年のメタ分析でも「血中亜鉛濃度が低いとうつ病リスクが上がる」と指摘されています。
この研究では、1,643名の鬱病患者のデータをもとに、うつ病患者の亜鉛濃度が対照群よりも約-1.85mmol/L 低いことがわかっています。
うつ病が深刻化するほど亜鉛不足の傾向が強いという結果も出ています。
なぜ亜鉛でメンタルが改善するのか?
なぜ亜鉛がうつ病リスクの軽減に役立っているのかという考えについては、現時点ではハッキリと分かっていないようですが、下記のようなことが考えられます。
- 酸化ストレスの減少
- NMDA受容体(学習や記憶に関与する)の関与
- 脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加
- 神経新生の促進
- ストレスホルモンの減少
- 内分泌系や免疫系の機能改善
これらの課題が複雑に絡み合っているため、明確なメカニズムの解決には至っていませんが、亜鉛の様々な働きには関心しますね。
まとめ
この亜鉛に関する知識がメンタルが落ち込んでいる人やうつ病の人に役立つのは想像できますが、そうでない人に適用できるかどうかは慎重に考える必要があるかと思います。亜鉛の過剰摂取による副作用のリスクもありますので、その点には十分な注意が必要です。
ただし、飲みすぎなければプラスの効果は他にもたくさん確認されていまして、メンタル以外にも「肌の健康、性欲アップ、免疫力向上」などなどがありますので、試してみることであなたの悩みが解決する可能性はおおいにあります。
私ももちろん飲んでいます。飲んでみると分かりますが、感覚的に意外と即効で効果が表れる気がします。
購入する場合は有名メーカーで信頼性も高くて、危険な添加物の心配も少ないナウフーズのものを選ぶとよいでしょう。
サプリに抵抗がある人は「牡蠣」がオススメです。牡蠣は亜鉛がたっぷり含まれていますので、冷凍のものをストックしておくと便利ですね。殻付きを買うと面倒なので、むき牡蠣がよいでしょう。
あなたのメンタルの改善に少しでも貢献できれば嬉しいです。