デス・ライティングでメンタル向上|”死”を考えると人生の見方が変わる

枯れた木

普段「死」について考えることはありますか?
今回はメンタルヘルスを鍛えるのに効果があるとされる、「デス・ライティング」というテクニックを紹介していきます。

デス・ライティングは、死について考えながら文章を書いていくシンプルなテクニックです。実際に行われた研究をもとに、やり方や効果を解説していきます。

注意点:うつ病や不安障害がある人は、かえって逆効果になることがあるので行わないでください。

目次

デス・ライティングのやり方

デス・ライティングのやり方は非常にシンプルで、このように行います。

1週間だけ、1日10分〜15分程度「死について」の文章をかく

これだけです。

イギリス・ケント大学の心理学者が行った実験によって、メンタルヘルスが向上する効果が確認されているテクニックです。

内容は「死について」なら、なんでもOK

例えばこのような感じです。

  • 「自分の人生がもうすぐ終わるとしたら?」
  • 「自分の死期を知ることができたら、どんな気持ちになるだろう」
  • 「いま自分が死んだとしたら、周りはどんな反応をするだろう」
  • 「自分が死ぬ直前、なにを考えるだろう」

などなど妄想でもいいので、死について考えます。
そして

  • 「やはり死にたくない。怖すぎる」
  • 「ある哲学者も死について同じことを言っていた」
  • 「自分の葬式はこんなふうにしてほしいな。あの人は自分の棺になにを入れてくれるだろう」

などなど自分の感想でも、エッセイのような雰囲気で書いてもなんでもOKです。

重要なのは、死について考える時間を持つことです。これを毎日10分〜15分程度、1週間だけ行えば完了です。

デス・ライティングの効果

研究から分かった、デス・ライティングの効果がこちらです。

  • モチベーションの向上
  • 自尊心(ありのままの自己を尊重し受け入れる心)の向上
  • 他人への思いやり向上
  • 協調性の向上
  • ストレスレベルの減少

などの効果が確認されています。たった1週間だけの介入で得られる効果としては、かなりの成果なのではないでしょうか。

なぜこのような効果が得られるのか

デスライティングでこのような効果が得られる理由は簡単で、自分の人生の希少価値が高まるからです。

ただなんとなく人生を流しながら生きていた人も「自分の人生はけっこう希少なのかも」「限られた人生、意味があるように生きよう」「生きてるだけでありがたい」と心のどこかで考えるようになって、このような効果が得られるのだと考えられます。

昔から哲学者も「死を想え」だったり、スティーブ・ジョブズなどさまざまな偉人も「死について」の名言を残していたりしますよね。

あらゆる生物の中でも「死」を理解しているのは人間だけだといいます。「死について」考えることで、より人間らしくなれるのではないでしょうか。

デス・ライティングの注意点

冒頭でも述べましたが、この方法は大うつ病や不安障害がある人は、かえって逆効果になる可能性があるので、やらないでください。

また、このテクニックはあくまで短期的なストレス対策、モチベーションアップのために行うのが良いでしょう。ずっと続けるのはあまりオススメしません。

最後に

いかがでしょうか。
普段「死について」考えることがない人も、1週間だけ実践してみると、自分の人生の素晴らしさに気がつき、充実した人生を過ごせるようになるかもしれません。

オススメ本

今回の、デス・ライティングが紹介されている本でもあります。ストレス対策の本としては有名で、すべて科学的根拠にもとづいたテクニックが具体的に紹介されています。

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いま悩み事があったり、ストレスをため込んでいて毎日胸が締め付けられる感じがする、消耗している、といった方は「しょうがない」とあきらめず、いったん科学の力に頼って今の苦しい状態から抜け出してみてはいかがでしょうか。

周りを変えるのは大変難しいですが、自分自身のストレス耐性や解消法を身に着けることは意外と簡単だったりします。あなたがストレスのないステキな生活を送れるキッカケになれば嬉しいです。

「X」(ジャストサイエンス)でもさまざまなヒントを発信していますので、よかったら覗いてみてくださいね。

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